積水化学工業 住宅カンパニーの調査研究機関である住環境研究所(東京都千代田区)は、2011年7月に実施した調査「東日本大震災による住意識の変化」から半年を経て、住まい手の住意識がどのように推移しているのか、慶応大学商学部清水研究会(清水聰教授)と共同で追跡調査を行った。前回調査についてはコチラ。
東日本大震災後、親や子どもと一緒に住んだり、近くに呼び寄せる/引っ越すなどの「呼び寄せ意向」が震災前の27%→32%へと強まっていたが、半年経過してその傾向が39%とさらに強まっていることがわかった。地域社会への参加意向についても[震災前28%→震災後36%→今回37%]と増加傾向を維持した。
また震災後、災害に強い立地を重視する傾向が高まったが(震災前20%→震災後45%)、今回の調査では立地重視派は24%まで減少し震災前とほぼ同じ数値となった。一方、「多少費用がかかっても基準以上の安全対策を実施したい」は[震災前43%→震災後59%→今回61%]となり、建物構造の安全を重視する傾向は続いていた。
住まい選びで重視することを聞くと、「住宅の間取り・プラン」「住み心地・快適性」「地震・台風時の住宅の安全性」「住宅取得費・価格」がすべて86%の同率1位で、さまざまな項目を重視する傾向が明らかになった。特に「地震・台風時の安全性」「冷暖房の省エネ対応」「高齢者配慮」の項目は震災前より5ポイント以上上昇し、高水準を維持していた。
調査時期は1月13日〜16日。有効回答数は652件(前回1088件)でこのうち住宅検討者は648件(同981件)。
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