政府は2月28日、低炭素型住宅などの認定制度を盛り込んだ「都市の低炭素化の促進に関する法律案」を閣議決定し、同日夕方国会に提出した。今国会での成立を目指す。成立後3カ月以内の施行となっており、早ければ9月中にも施行。認定を受けた建築物は容積率の緩和措置や税制上の優遇が受けられる。
国土交通省、環境省、経済産業省の3省共管。同法案に盛り込まれた「低炭素建築物新築等計画」の認定制度は、長期優良住宅の認定制度と同じような枠組みで、特定行政庁が認定する。移動などで排出するCO2を考慮して、市街化区域など都市部の建物が対象。
認定基準は、「トップランナー基準」相当の省エネ性能と、リサイクル材の利用など低炭素化に向けた取り組みの採用が求められる。低炭素化の取り組みは「CASBEE」(建築環境総合性能評価システム)の評価項目をベースに、今後、告示で提示する。新築だけでなく増改築の基準も設ける。
認定建物に対する誘導策として、エコキュートなどの低炭素型の設備機器などについて通常の建築物の床面積を超える部分を容積率に算入しない措置を設ける。また、住宅の場合、ローン控除の最大減税額引き上げや登録免許税率の引き下げなどの税制上の優遇も受けられるようにする。
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