新建ハウジングが運営する工務店向けオンライスクールサイト「チカラボ」から、工務店の経営者や実務者に役立つ記事をお届けします。
今回は、鈴木あゆみさんの「建築『色』知識!」ルームからの記事です。
LoIRO.主宰。幼少時の塗り絵がきっかけで色に興味を持つ。慶應義塾大学在学中、心理学や文化人類学を学ぶ一方、色彩について学ぶ中、日本の色を愉しむ心を大切にして街並みを美しくわくわく感のあるものにしたい、と奮起する。卒業後、設計デザイン事務所では内装〜街並みまで住空間のカラープランをトータルに担当。出産後、「色とはまさに人である」と強く感じるようになり、集合住宅の空室対策や共有スペースの活用プラン、シェアオフィスの立上げから運営コンサルティングも行う。現在は住宅コーディネーターを対象としたスキルアップセミナーを2014年より開催、全国のLIXIL等で展開している。
あなたはお部屋のアクセントカラー、どのように決めますか?
こんにちは。
LoiRO.(ロイロ)の鈴木あゆみです。( http://www.loiro.jp/blog/ )
お客様に空間カラーのご提案やアドバイスをする際、
どのようにお話しますか?
・お客様の好きな色?
・自由に選んで頂く?
建築『色』知識。
本日は基本に立ち返って
インテリアカラーの基本的な考え方
「インテリアカラー、どう選ぶ?」をシェアさせていただきたいと思います!
もちろん、
「お客様の好きな色」
というのも決め方として全く問題ありません!
ただ、これではお客様へのアドバイスにはなりませんよね?
「私は赤が好きですが、この部屋にこの赤い壁紙はどう思いますか?」
とお客様から聞かれた時に、どのように答えますか?
住宅業界のプロとしてお客様にアドバイスする場合の基本は
「目的と過ごし方」
です。
つまり、
「どのような目的で、どのように過ごす空間なのか」です。
まず、
楽しく食事をする部屋、くつろぐ部屋、眠る部屋、仕事部屋、などなど。
その空間が
a)外向的(外向き。気持ちが外部に向いている。活動・行動・活発なコミュニケーション)
b)内向的(内向き。気持ちが内部に向いている。休息・癒し・静かなコミュニケーション)
この2つのどちらなのかを思い浮かべます。
そして、
a)の場合→ 暖色系
b)の場合→ 寒色系
から選んでみよう! というのがまずは基本になります。
その上で、
a)の動的な力、や、b)の静的な力、を高めたい場合には
選んだ暖色寒色の中でも濃い鮮やかな色を選ぶと良いでしょう。
最初に挙げたように
「お客様の好きな色」で決めるのはとても良い方法なのですが
「色」は好き嫌いに関わらず私たちの体で感じているものなので、
「好きな色を選んで生活を始めたけれども、なぜか落ち着かない・・・。」
ということも起こり得ます。
以前シェアさせていただいた「リラックスできる空間色は?」
( https://chikalab.net/articles/286 )
をサクッとご確認いただけるとおわかりいただけると思うのですが、
例えば、赤は興奮色なので体をゆったりとリラックスさせたい部屋には向きません。
部屋の目的に合っていない色を選んでしまうと、
結局、お客様の楽しい新生活のためにはなりませんよね。
他にもデザイン的な意味での選び方として、
・好きなインテリアスタイルに似合う色
・流行りでお洒落に見える色
も、もちろんありますが、
そうは言っても、
まず基本のキは
どのように過ごす部屋なのか、です。
おうち時間、長時間過ごしますよね。
まずはお客様の心と体が潜在的に喜ぶ色から選定することができると
豊かな生活につながるかと思います!
以上、本日は
「インテリアカラー、どう選ぶ?」についてシェアいたしました。
LoIRO.鈴木あゆみでした!
( http://www.loiro.jp/ )
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