住宅生産振興財団(東京都港区)と住宅展示場協議会(同)は、東日本大震災の影響と消費者心理の変化を探る調査を2011年9~10月に実施し、その結果を集計・分析した「総合住宅展示場来場者アンケート2011」を公表した。
まず、震災の影響で意識変化が特に大きかった(強まった)項目を聞くと、「地震に強い土地か否かを重視」78.6%、「地盤調査をしっかり行いたい」78.2%、「耐震性の重視」74.3%、「省エネルギー設備の導入」73.3%との回答が7割を超えた。
逆に震災の影響による意識変化が少なかった項目は、「持家としては一戸建て住宅を建てたい」84.0%、「住宅計画の実現予定時期」77.3%、「住宅計画を実現させたい」67.0%が上位に。
また約7割(68.8%)が「多少建築費が増えても安全・安心な住宅をという意識が強くなった」と回答。東北では33.3%、中部では29.8%がそうした意識が「非常に強くなった」と回答している。
同じように約7割(73.3%)が「省エネ設備の導入意向が強くなった」とした。オール電化については意見が分かれ、「オール電化住宅の導入意向が強くなった」とする人が東北で約5割に達したのに対し、「弱くなった」とする人は関東・中部・近畿で約3割いた。
瑕疵担保責任については「10年で十分」との回答は15.9%にとどまり、52.1%が「有料でもさらなる長期保証」を求めていることがわかった。
調査は全国24の総合住宅展示場の来場者にアンケートを依頼し、帰宅後記入・郵送してもらう形で行った。有効回答数は700。
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