※新建ハウジング紙面から
今回と次回はこれまでの連載を振り返り、多様なナノ工務店の特徴を整理し、その強みと弱点を分析する。その上でナノ工務店のタイプ別に理想的な家づくりや経営のあり方についてまとめていく。
本連載では「あえて少人数体制で活動する工務店=ナノ工務店」を多数取り上げてきた。いずれも個性的で取り組み内容はまちまちだが、ニッチを突き詰めることで建て主から選ばれている点は共通している。
ナノ工務店に共通するのは主宰者がマルチスキルという点だ。工務店の基本業務は営業と設計、施工管理、施工の4つに類別されるが、どの主宰者もこのうち3つ以上をカバーする技能をもっている。基本的に優秀な実務者であることがナノ工務店の必須条件だと言える。このマルチスキルを強みとしてどのように生かしているのか。下記に整理してみた。
マルチスキルの生かし方
1つ目は建主の信頼を得やすいことだ。設計から施工管理、場合によっては木工事まで直接関わることで、設計や施工の細かい点まで把握できるため、建て主の細かい質問にも即答できるようになる。また大工として直接現場でつくっている姿を見せることは説得力になる。
2つ目は・・・・
この記事は『新建ハウジング紙面2021年1月20日号』に掲載しています。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。