新建ハウジングが運営する工務店向けオンライスクールサイト「チカラボ」から、工務店の経営者や実務者に役立つ記事をお届けします。
今回は、佐藤実さんの「チカラボ版『伝え方&聞き方』講座」ルームからの記事です。
佐藤 実
構造塾 塾長、一級建築士、構造設計一級建築士、東京大学大学院修士課程修了。木造住宅専門の構造設計・構造計算、構造計算育成コンサルティングなどを行っています。構造を基礎から学ぶ「構造塾」も主宰しており、現在構造塾塾生は全国に1500社、2000人。「日本中の木造住宅が地震で倒壊しない」ことを基本理念に構造計算の必要性を伝えています。
M’s構造設計、構造塾の佐藤実です。チカラボ版「伝え方&聞き方」講座の第9回です。
今回説明するのはなぜか伝えたいことが伝わらないひとに考えてほしい話です。伝わっていると思っているひとも、ぜひ一度考えてみてください。
自己満足になっていないか?
伝え方でよくある間違いは、自己満足で伝えているパターンです。話している本人は気持ちよく話しているつもりでも、相手に伝わっていないことは多々あります。それどころか、相手が苦痛に感じていることも……。
それはなぜか?
そう、相手のことを考えず自分本位で話しているからです。気持ちが良いのは自分だけなのです。
例えるならば、カラオケで自分も周りの人も知らない歌を気持ちよさそうに歌っている人、いますよね。
当然、歌っても問題ないのですが、気持ちよく歌っている本人以外は知らない歌に興味なし、早く終わらないかと思われていることも。
自己満足とはこんな状態のことです。
改善するためには、相手の反応に敏感になりましょう!
以前説明したモニタリングができていると相手の反応に敏感になり、自己満足のつまらない伝え方を回避できます。
最悪なのは「相手の責任」と思ってしまうこと
自己満足で、最もマズいことは「伝わらないのは相手の責任」と思うことです。これ、よくあります。特に長年セミナー講師をやっている方に……
自分自身の説明が下手で相手に伝わっていないのに、伝わらないのは受講者が悪い!受講者の知識不足、分かる人にだけ伝われば良い!などという自分勝手な考え。
すべては伝える側の責任です。セミナー講師歴が長いのに、自分自身の伝え方を顧みていないと、ずっと下手なまま……しかし、講師自身は長年講師やっているから上手いはずと勘違いしてしまう……。ダメなパターンです。
「今までのやり方がまずかった」というのは、自分自身を否定されるようで苦しい気持ちにもなるかもしれません。でも、伝えたいことが伝わると相手の反応がいいですし、結果的にメリットも大きいはずです。
自分自身の伝え方を顧みてみましょう。
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