※新建ハウジング紙面から
松尾和也さん流エコハウス設計メソッドを毎月10日号でお届けする本連載。
今回は、前々回に提起した耐久性に関する問題の中からルーフバルコニーに関する注意点について解説していただきます。
今回は耐久性4大問題の2つ目であるルーフバルコニーについて解説します。
この20年ほどの間に圧倒的に増えた工法として、ガルバリウム鋼板仕上げの屋根、切妻と片流れ、そして本題でもあるルーフバルコニーが挙げられると思います。
ガルバ屋根が普及したのは軽くて、安くて、施工もしやすく、雨漏りもしにくい。そんな事情からであると思われます。切妻と片流れが増えたのは太陽光発電の増加と、格安住宅の増加によって手間が掛かり、難しい施工が嫌われる傾向が強くなったことが原因ではないかと考えています。ルーフバルコニーの増加は、土地の狭小化、2階水まわりや2階リビングの増加、板金防水の増加などが原因ではないかと推測しています。
今でもルーフバルコニーで最も多い仕上げはFRP防水だと思います。FRP防水は特に上部に屋根がない場合、紫外線で少しずつ劣化していくので10年に一度くらいのペースで上塗りが必要です。しかし、それをきちんとそのペースで行っている住宅は少ないのではないかと思います。これが面倒だと思うのであれば、最初からスカイプロムナードのようにほぼメンテナンス不要の板金防水にしておくことが望ましいと思います。しかしながら、そこまで考えている工務店さんはまだ多くはないと思います。
そもそもなぜルーフバルコニーができるのか?ということを考えると答えは自明です。「2階のほうが1階よりも小さいから」となります。この面積差を解消する手段としては・・・・
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