auじぶん銀行(東京都中央区)は、全国のビジネスパーソン500人(男女、20代~40代)を対象とした「住宅事情」に関するウェブアンケートの結果を発表した。
コロナ禍を受けてリモートワークを経験したことで、住環境への意識に変化があったかを調べたところ、現在の住宅を決めた際に意識したポイントでは6割以上が「駅からの距離の近さ」(62.2%)と回答。一方で、もし転居するとしたらどういったポイントを意識するか聞いたところ、「広さ・間取り」(52.0%)が1位となった。そのほか、「職場へのアクセスの良さ」「都心へのアクセスの良さ」を求める人がコロナ禍の影響後は少なくなり、「セキュリティが強い」「水回りの設備の充実」「防音性が高い」「衛生的」といった充実した住環境を求める人が多くなっていることがわかった。
充実した住環境を求める原因を調べるため、「リモートワーク」と「出社しての仕事」を比較して変化したことや困ったことを聞いたところ、「就業時間ギリギリまで寝ていられる」(43.6%)が最も多く、次いで「運動不足になった」(35.0%)、「集中力が減った」(26.4%)が続いた。
続いて、部屋の間取りの希望について調査したところ、現在住んでいる間取りは、20代・30代で「1K」、40代で「3LDK」が最も多く、ライフステージに合わせて住環境を変えている様が見て取れた。一方、コロナ前後の「希望の間取り」について聞いたところ、コロナ後はコロナ前に比べ、コンパクトな「1K」を希望する人が減少し、「1DK」や「4LDK」を希望する人が増えた。特に20代ではコロナ前に29.2%が「1K」を希望していたが、コロナ後は17.3%まで減少した。
また、リモートワークを経て部屋数を増やすとしたら、どんな用途の部屋が欲しいかを聞いたところ、「仕事部屋」(48.6%)が最も多かった。理由は「自宅での作業は集中できない」が多く、生活と仕事を分けたメリハリのある生活を求めている人が多いことが分かった。そのほか、「趣味部屋」(16.6%)、「クローゼット」(13.6%)といった回答が続いた。
さらに、コロナ禍を経て、現在住んでいる住宅がマンションの人は戸建てに、戸建ての人はマンションに転居したいと思うかを質問したところ、「戸建てに転居したい」と思っている人は、コロナ禍前から思っていた人が26.8%、コロナ禍を経て思うようになった人が6.5%、合わせて約3人に1人が転居したいと考えていることが分かった。一方、「マンションに転居したい」と思っている人は、コロナ禍前から思っていた人が18.7%、コロナ禍を経て思うようになった人が7.3%、合わせて約4人に1人が転居したいと考えていることが分かった。
「戸建てに転居したい」と思うようになった理由では、「感染率が低そう」(長崎県・24歳女性/賃貸のマンション等集合住宅)、「老後が不安だから」(福岡県・37歳女性/賃貸のマンション等集合住宅)、「集合住宅は共用箇所で密になる可能性がある」(福岡県・35歳男性/賃貸のマンション等集合住宅)、「コロナ禍で在宅勤務をするにあたり、現在住んでいる賃貸アパートの上階の住民の騒音が前よりも気になるようになったから。一戸建てか、騒音対策のあるマンションに引っ越したいという思いが強くなった」(岩手県・33歳女性/賃貸のマンション等集合住宅)といった回答がみられた。
「マンションに転居したい」と思うようになった理由では、「気軽に引っ越しが出来るから」(福岡県・44歳男性/購入した戸建て)、「資産になる」(神奈川県・26歳男性/賃貸の戸建て)といった回答がみられた。
調査実施日は10月30日~11月4日。
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