積水ハウス(大阪市)はこのほど、急性疾患早期対応ネットワーク「HED-Net」(エイチ・イー・ディー ネット)の生活者参加型パイロットプロジェクトを、首都圏の新築戸建て住宅で12月から順次開始すると発表した。
HED-Netは、「人生100年時代の幸せをアシストする家」として同社が2019年に発表した「プラットフォームハウス構想」の第一弾。住宅内で住まい手のバイタルデータを非接触で検知・解析し、急性疾患発症の可能性がある異常を検知した場合に緊急通報センターに通知。オペレーターが呼びかけにより安否確認し、救急への出動要請、救急隊の到着確認、玄関ドアの遠隔解錠・施錠までを一貫して行う仕組み。同サービスは「安否確認システム」として国内のシステム特許を取得済みで、国際特許を出願中。
現在は、首都圏で戸建て注文住宅を新築する顧客の中から、同パイロットプロジェクトへの参加を募り、賛同する顧客の住宅にHED-Netの機器を導入する工事を始めている。今後、さまざまなライフスタイルの客の実生活の中で非接触型の生体センサーを稼働させ、データの取得状況や判定プログラムの精度、システム稼働状況などの検証を行う。対象住宅は、合計約30棟を予定する。
約1年間のパイロットプロジェクトを経て、急性疾患早期対応の商品化・サービス化に向け、センサー・アルゴリズムの精度と対応力を高めていく。さらに、蓄積されるバイタルデータを活用した経時変化・予防サービスの開発などを進める。
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