発泡系断熱材やグラスウールに替えて、木質繊維断熱材を使用するなど、自然素材で暮らしの快適さを追求しながらパッシブデザインの家づくりを手掛けるヴァルト(長野市)は、長い期間にわたって快適な温熱環境や省エネ性を保っていくためのポイントを「Breathability(ブレサビリティ)=呼吸性能・調湿機能」とする。
同社社長の小野治さんにブレサビリティの考え方や実践手法について聞いた。
日本の気候風土で省エネルギーの住宅を設計する場合、なくてはならないのが湿気対策だ。伝統的な日本建築では、湿気が理想的にコントロールされてきた。が、近代建築においては、高気密を目指すため湿気を通過させない防湿層を作ることで、壁体内に湿気が侵入した場合、閉じ込めることになる。外皮に幅1mm・長さ1mの隙間が生じると、1日で360gの水分が壁体に侵入する。これが構造体そのものの劣化につながり、建築物の解体時期を早めることになる。
以前から新築・改修の設計・施工において・・・・
⇒ 続きは、最新号『新建ハウジング紙面 12月10日号』に掲載しています
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