介護向け住宅リフォーム事業を行うユニバーサルスペース(神奈川県横浜市)は、第2回デザインアワード「安心・安全な住み良い家づくりにつながるユニバーサルデザイン」の各賞受賞者を決定し、12月3日にオンラインで授賞式を行った。
同アワードは、「高齢化社会の暮らしを豊かにする」をキーワードにデザインアイデアを広く募集し、学生やデザイナーと出会い、応援し、コラボレーションすることを目的としたコンペティション。今回のアワードでは、介護保険の対象となる「手すりの取付」「段差解消」「床材変更」「扉の交換」「洋式便器への交換」の5種類にテーマを絞り、高齢者や家族、介護者らがほっと笑顔になれるデザインアイデアを募集した。14〜54歳の15人からエントリーがあり、最優秀賞には、和歌山県在住の20歳の大学生・山本創大さんの「ブラインドア(炭型)」が選ばれた。
ブラインドアは、在宅介護で困難なポイントである「トイレまわり」に着目した作品。炭が編み込まれたブラインド素材を使用することで脱臭効果も持っており、ブラインド型の扉は自動で昇降する。ブラインドを下ろしておくことで視線を完全に遮ることができるほか、耐久性もあるため、ドアとしての機能も果たすことができる。
受賞について山本さんは「在宅介護のみならず介護施設でもシャワーブラインドのようなもので仕切っているが、すぐ壊れるといった悩みがあることがわかった。これらの課題を解決するデザインとして考案した」とコメントした。
ほか、優秀賞に毛塚順次さんの「段差解消蛇腹スロープ」と、中村鴻成さんの「easy grab」、佳作に石川詞央里さんの「森の木格子」、 山田寛さんの「ほそいほそい柱のような手すり」、石原未悠さんの「楽しむ壁」が選ばれた。
受賞した作品は商品化も検討される。
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