国土交通省は12月4日、2020年度サステナブル建築物等先導事業(気候風土適応型)第2回提案募集の採択プロジェクト「気候風土適応型プロジェクト2020」を発表した。応募3件の中から、すまい塾古川設計室の「熊本平野に建つ家」、綾部工務店の「自然を楽しむ街の家」、門の「石垣の家」の3件を採択した。
同事業は、地域の気候風土に応じた建築技術の継承・発展と低炭素社会の実現に貢献するため、伝統的な住文化を継承しつつ、環境負荷の低減を図るモデル的な住宅の建設に対して、国が建設工事費の一部を支援するもの。
すまい塾古川設計室の「熊本平野に建つ家」は、熊本県産材を用いて伝統工法の耐震性を確保しながら、災害対策も考慮した、地域に住まう大工や職人が家をつくる石場建てづくりの住宅。綾部工務店の「自然を楽しむ街の家」は、地域にふさわしい意匠と素材構成により、維持管理や耐久性の向上を目指し、伝統的な石場建てとダボ入り落とし込み板による手刻み木組みの住宅。門の「石垣の家」は、地域コミュニティーや行事などで集う半戸外的空間を設け、昔ながらの沖縄の原風景である屋敷林のフクギや石垣を生かした、景観に馴染む平家の石場建て木造住宅となっている。
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