積水化学工業住宅カンパニーの調査研究機関である住環境研究所(東京都千代田区)は、アレルギー症状の有無と住まいの空気質へのこだわりを把握するため「住まいにおける空気質と健康配慮」に関するインターネット調査を行った。調査時期は2011年11月で有効回答数は2148件(うち家族にアレルギー症状のある人がいる世帯1072件、いない世帯1076件)。
予備調査として家族に何らかのアレルギー症状(花粉症、気管支炎、アトピー性皮膚炎)をもつ人がいるかを聞いたところ、年代別にみると40代が最も高く54%、次いで30代の51%、50代の48%、20代の45%と、60代の35%を除くすべての年代で約半数の世帯にアレルギー症状をもつ人がいることがわかった。症状別では花粉症、アレルギー性鼻炎、気管支喘息の順に多かった。
住まいの空気質で配慮していることについて挙げてもらうと、「掃除をこまめにしている」がアレルギー症状の有無に関わらずトップに。アレルギー症状のある人がいる世帯では、「空気清浄機を使用している」(37%)、「窓を開けて室内の空気の入れ替えを積極的に行っている」(33%)、「家の中でたばこを吸わない」(32%)と続いた。このほか「ペットを飼わない」「加湿している」「洗濯物を部屋干しする」といった工夫をしていた。ただし、「内装に自然素材や吸着機能がある素材など健康に配慮した素材を採用している」は2%にとどまった。
日常生活で住まいの空気に関して不安なことを聞くと、アレルギー症状のある人がいる世帯では「花粉」(60%)、「ダニのふんや死骸などの浮遊物」(49%)、「カビ菌」(43%)となった。
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