トランスコスモス(東京都渋谷区)はこのほど、「消費者と企業のコミュニケーション実態調査2020」を実施し、その結果を発表した。調査対象は、直近6カ月間のうちに企業とコミュニケーション経験がある男女。有効回答数は3097件。
企業とのコミュニケーションチャネルに感じる「手間・負担感」の世代別傾向は、24歳以下の若年層では、新型チャネルへの抵抗感が低い反面、電話など人と人との対話が発生するチャネルを回避する傾向。65歳以上の高齢層は、電話を好む反面、新しいチャネルに対する忌避感が強い傾向が見られた。
消費者による「企業とのコミュニケーション手段」は、「電話」が77%、「公式ウェブサイト(PC版)」が76%、「店舗・店頭」が75%と依然として高いものの、「公式ウェブサイト(スマホ版)」が72%、「公式SNSアカウント」が32%、「メッセージングアプリ」が25%、「チャット」が25%と増加傾向にあることがわかった。
消費者の問い合わせに対し、最終的に問題解決を行った「個別窓口に対する局所的な満足度」は78%。一方で、問題解決に至るプロセス全体の「総合満足度」は57%にとどまった。総合満足度が目減りする原因としては、「解決までに時間がかかる」(62%)、「情報や解決方法が見つからない」(31%)などの理由が挙げられており、反対にそのような手間・負担感を改善できれば、ブランドイメージや購買行動率、継続率などの顧客ロイヤルティーの向上につながるとしている。
これらの結果から、同社は「企業は自社の顧客構成に応じて適切なチャネルを選択・整備する必要がある」とし、その際、各チャネルの満足度を個別窓口ごとに改善するだけでなく「カスタマージャーニーのプロセス全体でエフォートレスな顧客体験を提供するという視点が重要になる」とする。
同調査の調査期間は8月28日~31日。なおトランスコスモスでは、DX時代のCS調査の新常識を解説するウェビナーを12月10日に開催する。
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