凸版印刷(東京都千代田区)はこのほど、表面に付着した特定のウイルスや菌の増殖を抑え著しく減少させることが可能な「コート紙化粧シート」を開発したと発表した。
コート紙表面に抗ウイルス・抗菌の性能を有する特殊コーティングを施したもので、11月9日に第3者認証機関であるSIAA(抗菌製品技術協議会)認証を取得した。同社は9月に「オレフィン製化粧シート」、10月に「塩ビ製化粧シート」が同認証を取得しており、SIAA認証された素材は今回で3種類となる。
コロナ禍で住宅や医療施設、商業施設などにおいて抗ウイルス・抗菌製品へのニーズが高まっていることから、同社は抗ウイルス・抗菌機能を付与した製品を開発。今回、建具や家具などに使用する「コート紙化粧シート」を建装材のラインアップに追加し、11月16日から販売を開始する。
同社はこれにより、新築、リフォームなどさまざまな用途で抗ウイルス・抗菌加工された内装材の提供が可能となり、安心で安全な空間づくりを実現していくとしている。
同社は今後、建具や床材、壁材、什器(机・家具)などの表面に使用される化粧シートの高機能化を推進。住宅市場をはじめオフィス、商業施設、医療施設、公共施設などに展開するとともに、海外市場へも拡販を進め、2020年度には関連受注も含め約700億円の売上を目指す。
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