新建ハウジングが運営する工務店向けオンライスクールサイト「チカラボ」から、工務店の経営者や実務者に役立つ記事をお届けします。
今回は、石田伸一建築事務所・石田伸一さんの『石田伸一「思考を建築する」』ルームからの記事です。
石田 伸一
株式会社石田伸一建築事務所代表。事務所を持たないノマドアーキテクチャーとして活動しています。「100年前の住宅に学び、100年後のスタンダードをつくる」一人でも多くの人の暮らしを整えたいと思っています。
チカラボでマイスターとして連載を始める、株式会社石田伸一建築事務所の石田伸一と申します。
メインは建築設計事務所として、住宅設計や店舗設計、そして現在ランドスケープデザインなどしていますが、他に一般社団法人 住宅資産管理センターという法人の代表理事と、映像制作会社の取締役をしています。
また、魚沼杉を広める会社として、山を買って製材をする会社、株式会社UCファクトリーを2020年11月11日に新しく立ち上げました。
この住宅資産管理センターや映像会社、特にUCファクトリーの話はぜひ皆さんにお伝えしたいので、また改めてしていきますね。
設計事務所という仕事の垣根を越えて幅広く色々やっている僕らですが、今回は設計事務所としての自己紹介をさせて頂きたいと思います。
ノマドスタイルという働き方
弊社のことをご存じの方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
弊社は事務所を持たないノマドスタイルとして社員5名、うち設計4名、大工1名と代表の石田。合計6名のチームです。
事務所を持っていない(登記は石田の家)ので、各自設計は自宅で。大工は、現場で仕事をしています。
月に一回、第一金曜日は1日かけて、一緒に動いている工務店とオフラインでミーティングをし、併せて週一回ZOOMを利用したオンラインミーティングをします。
緊急の場合は、都度ZOOMでつないでミーティングをしています。
日々のやりとりはLINEをつかって、資料は全てBOXというクラウドサービスを使ったクラウド管理をしています。
関わる全員がワクワクし、それ欲しかった!を建築する。それがぼくの建築です。
思想を建築し、非代替を建築する。
そして、「一人でも多くの人の暮らしを整えたい」この思いで仕事=私事をしています。
目指すもの
僕らはこの仕事を通して、「一人でも多くの人の暮らしを整えたい」と考えています。
それはつまり、一部のお金のある人たちだけでなく、なるべく多くの方の住まいを設計したいということです。
大海に一滴を垂らすアトリエ建築家でなく、ニュースタンダードなアトリエ建築家として。
そして、量を求めるハウスメーカーでもなく、「思想を大切にしながら、量と質と思いをエンドユーザーにお届けしたい」と考えています。
ですが、これを実現するためには、BtoCだと対応に限界があります(僕らの規模をドンドン大きくしないといけない)。
なので、BtoBtoCで企業コンサル(設計支援して設計力アップしたり、外注設計をしたり、モデルハウス設計をしています)をしながら、僕の思想の共有をしています。
大事にしているのは、
「100年前の住宅に学び、100年後のスタンダードをつくる」という思いです。
その思いを形にするために大事にしている思想が4つあります。
Long Loved Design
地材地建
家と庭で家庭をつくる
Home Shift Design
この4つです。
このキーワードについては、ことあるごとに僕らは発信するコンテンツの中で言及しています。改めてこの4つについても記事で書きますね。
ちなみに思いを動画にしたのがこちらです。
▼SIA設計思想
ノマドアーキテクチャーになった理由
もともと新潟県内の大手ビルダーで役員をしていたので、組織をやめる際、やめるからには自由の極みまでいこうと考えました。
そして、漫画ワンピースの主人公たちの麦わら海賊団のようなフラット型組織を作りたかったのです。
弱さを見せられることが強さだと思っていて、とらわれるのをやめてみんなで支えあっていく。そんな組織をつくりたいと思っています。
事務所をもたずにスタートをしたので、クライアントとの打ち合わせは基本スタバがメイン。
請負契約や請負契約後の打ち合わせは、施工をお願いする工務店の事務所を借りて打ち合わせをしていました。
スタバで打ち合わせですから、図面を広げて打ち合わせは厳しいですし、せっかくノマドの設計事務所としてスタートするので、ペーパーレス化を行いました。
コピー機なし、紙も持たない。基本パソコンとiPadで仕事をする。
設計事務所として必要な書類はきちんと保管をしていますが、日頃の図面管理はすべてBOXというクラウドを利用し、設計図書もiPadにGoodNotes5というアプリを入れ図面管理をしています。
このおすすめアプリとおすすめクラウドサービスについても次回以降改めて。
次回は、連載のタイトルにもなっている「思想を建築する」ということを書きたいと思います。
ではまた。
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『石田伸一「思考を建築する」』
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