住宅や建物の修繕・改修・維持・管理を手掛けるキャンディル(東京都新宿区)はこのほど、大和ハウス工業(大阪市)、奈良県立医科大学微生物感染症学講座(奈良県橿原市)、MBTコンソーシアムと共同で、「屋内向け光触媒コーティングにおけるSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)の不活化」の効果を検証・確認した。
今回実施した試験では、光触媒(エアリフレッシュ)加工したガラス板(50mm x 50mm)を光照射したものと、暗所保管したものを試験サンプルとして使用。両サンプルに同ウイルスを接種し、静置。作用時間後、PBS液によって同ウイルスを回収し、ウイルス感染価をプラーク法で測定した。
500ルクスの可視光を照射したところ、光照射および暗所保管の両サンプルで時間経過とともに感染価が減少し、1時間で90%以上、4時間で99%以上の減少率を示した。さらに6時間作用させると、99.806%の感染価の減少を示し、同ウイルスが不活化されたことが確認された。
また、暗所条件0ルクスにおいても、光照射と暗所保管の両サンプルで、1時間で90%以上、2時間で99%以上の減少率を示した。6時間の作用では、光照射で99.559%、暗所保管で99.438%の減少率を示した。
キャンディルグループは、今回得られた知見を、アフターコロナを見据えた「ニューノーマル」な暮らしの必需品質に相応しい、住環境に最適な光触媒コーティング施工技術の新たなスキーム構築に役立てる。また、今後も3者との検証を継続して行うことで、さらなる光触媒コーティング施工技術の向上に取り組む。
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