工務店支援のフォーセンスが展開する住宅ネットワーク「四角の家」が好調だ。支持されている理由の1つが、その “ 売りやすさ ”。注文住宅を手がける工務店から地場ゼネコン、リフォーム、不動産まで、使い方次第で自社を成長させ、弱点を補完することができるという。飯嶌政治社長に聞いた。
飯嶌 政治 氏
フォーセンス 代表取締役
全国 300 社超の工務店が導入するフォーセンスシステムを開発。現役工務店経営者(フォーセンス役員会社)の実践情報を惜しみなく提供し、各工務店に合わせたきめ細やかな支援が工務店の持続的な成長をバックアップする。
「ちょうどいい」を極めた家
長年住宅支援事業に携わり、さまざまな工務店さんとお付き合いするなかで感じるのは「家ってもっとシンプルで普通でいいんじゃないか?」ということ。
家がほしい人の大半は、予算と時間に限りのある「普通の人」。そうした人を対象に、適切な利益を確保しながら、いかに「最良・最善の家づくり」をするかを真剣に考えると、いまの住宅は差別化を図るあまりデザイン・性能・設備がやや過剰で、消費者にとっての「ちょうどいい」範囲を超えていると思うのです。
じゃあ、消費者にとってちょうどいい家、ほしい家ってどんな家なのか?それを突き詰めた1つの形が「四角の家」です。
すでに 120 社超が導入
「四角の家」は、お客様が家づくりにおいて一番重視する「コスト」「デザイン」「性能」「価格」をバランスさせた企画提案型住宅であり、それを幅広い世代に対してだれでもわかりやすく販売できるよう、営業・設計・粗利検証・施工の全工程をマニュアル化して提供するしくみ。
現在、企画提案型住宅を5商品ラインアップしていますが、ムダを省いたシンプルな四角いフォルム、ちょうどいい性能、1000万円台で買えるちょうどいい価格は共通です。しかも、「どこをとっても平均点」的な特徴のない家では決してなく、明確なコンセプトのもと、こだわる所はとことんこだわっています。
たとえば、新商品の「コンプリートボックス」は、「フル装備」がコンセプト。トリプルガラスサッシ、全館空調システム、災害時電気供給システム、セントラル浄水、無垢床材など納得の建材・設備を装備し、「付帯工事費・諸経費込みで1,800万円」というわかりやすさが特徴です。
ここで、120社超が導入し、続々と成果をあげている「四角の家」の成功事例を2つご紹介します。
移動型モデルが即完売
リフォーム業で成功していたA 社は、新築部門の立ち上げ後、注文住宅営業に大苦戦しました。自由設計の提案ノウハウがないため打ち合わせに忙殺される、予算のないお客様向けの「商品」がないため見込み客を逃すなど失敗続きだったそうです。
それが「四角の家」を導入し、移動型モデルハウスを建てると即日完売。以降、新築部門が絶好調に転じます。安過ぎず高過ぎないワンプライスのわかりやすさ、デザインのよさ、間取りの自由さ、見積りの早さが受注につながり、初年度実績は18 棟。移動型モデルハウスを3棟もつことで、集客・新人教育・販売を効率よく回す事業モデルの構築にも成功しました。
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