今年、創立 30 周年を迎えた山形県のクリエイト礼文。理念経営と CX を絡めることで、スペックやトレンド、価格に左右されない家づくり「ユニテハウス」を提唱。山形県・宮城県でこれまで 4000 棟以上もの住まいを建ててきた。この 4 月に新 CEO に就任し注目を集める大場友和さんに話を聞いた。
大場 友和 氏
クリエイト礼文代表取締役 CEO。クリエイト礼文入社後、3年間の職人経験・営業マンの実績を積んだ。フランチャイズ事業開始後、経営全般のほか、事業責任者として全国で40エリアの加盟企業を訪問し指導を行っている。2019年6月には TV 番組「 がっちりマンデー !!」(TBS)に出演し大反響を得た。ユニテハウスの理念である、QOL住宅で縁ある人々を幸せにするために、 全国に150社年間5000棟の目標を掲げ日々活動している。
新型コロナウイルスという思いがけない問題が世界中を覆った今年4月、クリエイト礼文の新CEOに就任しました。多くの人はこんな時期に事業承継して大変だと思うかもしれません。でも、私はむしろ「好機」だと捉えています。
変わらざるを得ない状況だからこそ変えられることはたくさんあり、仮に新型コロナの影響がなかったとしても、現状維持の先にはあるのは淘汰と衰退だけ。未来のためにDX 化や省力化にチャレンジするなら「いましかない」と思っています。
不変・普遍の価値「QOL」
一方で、決して変えないと決めていることがあります。それは、創業者たちが築いてきた「QOLファースト」の理念。
当社では、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)という言葉に「住まいを通じてお客様の生涯の幸せを実現する」という思いと決意を込め、行動指針であるクレドに落とし込んでいます。そして、私は事あるごとに「QOLがすべてだ」と言い続け、毎週金曜日には各拠点ごとに必ずクレドミーティングを開催しています。
なぜここまでしつこくやるか。それは、どんなに時代や価値観が変わっても、「生涯の幸せ」は不変・普遍の価値だからです。そして、これが社員、FC加盟店、マーケットに浸透したとき、QOLは私たちだけでなく、すべての家づくりにおいて必要不可欠な要素になるはずです。
11年連続着工首位「ユニテハウス」とは
私たちのそんな思いを具現化するアイテムが、2008年に開発した「ユニテハウス」です。
ターゲットは20・30代の土地なし一次取得者層で、彼らの「生涯の幸せ」にとことんフォーカスした箱型・総 2階の半規格住宅。必要な機能を絞ってコスパを高め、内部のレイアウトに自由度を持たせることで、住宅を取得した瞬間だけでなく、20・30年後のライフスタイルの変化にも対応することができます。
おかげさまで、地元・山形では11年連続で着工棟数1位を獲得(2009 ~2019、リビング通信社調べ)。直営展開する宮城でも毎年棟数を伸ばし、この11年間で山形・宮城の両県で4000棟以上の住まいを建ててきました。
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