住友林業(東京都千代田区)は10月27日、茨城県境町、一般社団法人協働プラットフォーム(東京都千代田区)と8月に結んだ包括連携協定に基づき建設した「CLT combo(仮称)」の実証棟の内覧会を実施した。
「CLT combo(仮称)」は、同社が木造建築で培った技術を用いて開発中の移動式木造建築。キャンプ場等での宿泊施設やセカンドハウスなど、さまざまな用途・場所での利用(マルチユース)をコンセプトに展開し、国産材の新たな需要創出にも貢献していくという。
実証棟はキャンプ場の宿泊施設を想定して竣工。境町の都市計画公園に設置し、同公園内ホテルの宿泊施設として運用しながら、四季を通じた居住環境モニタリング調査などさらなる開発に向けたデータを収集していく。災害時に被災地等へ移設されることも想定し、3者の防災に関する知見からさらに改良を進めるとしている。
実証棟の建築面積は35.76m2(10.8坪)、延床面積は32.40m2(9.8坪)。
8月に結んだ包括連携協定により、住友林業はマルチユース可能な移動式木造建築の開発と国内林業の活性化、境町は先導的な防災政策への取り組み、協働プラットフォームは移動式建築を資源として活用する社会的備蓄の推進をそれぞれ担っていく。
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