国土交通省は10月8日、地域づくり活動の優良事例を表彰する第37回「地域づくり表彰」において、全国から推薦のあった41件の中から各賞受賞8事例を決定した。総合的に優れた最優秀賞に相当する「国土交通大臣賞」は、那須まちづくり株式会社(小さな拠点部門)とRENEW実行委員会(地域づくり部門)が受賞した。
那須まちづくり株式会社の取り組みは、廃校となった小学校を「那須まちづくり広場」として再生し、地元野菜や加工品の販売、コミュニティカフェの運営、地元の牛乳を使ったミルクバーの製造、アート教室「楽校」の開催などを行うもの。屋上に太陽光発電設備を設置し、環境共生・防災にも取り組む。10以上の事業会社、団体と連携しているほか、50名以上で組織されているボランティアグループも活動に協力している。
RENEW実行委員会の取り組みは、ものづくりが盛んな福井県鯖江市において、産地ブランディングや顧客ニーズの把握、ものづくりの誇りを取り戻すことなどを目標に、同県丹南エリアの地場産業に携わる企業・工房を3日間にわたって一斉開放するイベント「RENEW」を開催するもの。2015年の開催当初は出展22社、来場者1200人だったが、3年後には出展110社、来場者3万8000人、売り上げ2100万円に成長している。
そのほか、「全国地域づくり推進協議会会長賞」は一般社団法人高根コミュニティラボわぁら(小さな拠点部門)とアカリノワ(地域づくり部門)、「国土計画協会会長賞」は特定非営利活動法人土佐の森・救援隊/木の駅ひだか(地域づくり部門)、「日本政策投資銀行賞」は、みせるばやお(地域づくり部門)、「地域づくり表彰審査会特別賞」は大歩危リバーフェスティバル実行委員会(地域づくり部門)と四海漁業協同組合(地域づくり部門)がそれぞれ受賞した。
なお、表彰状の授与については、新型コロナウイルス感染症の状況に鑑み、個別に実施する。
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