木の家専門店 谷口工務店(滋賀県蒲生郡)が主催する、建築を学ぶ学生を対象とした木造住宅設計コンテスト「木の家設計グランプリ2020」が9月26日に開催され、受賞者が決定した。
7回目となる今年の課題テーマは「自然を身方にする家」。最優秀賞の金賞には、松重美穂さん(横浜国立大学大学院)・秋山曜さん(早稲田大学大学院)の「相間の坂」が選ばれた。人の営みとともに変化してきた坂道を「自然」と解釈し、そのユニークな環境を建築に生かした点、新しいライフスタイルを提案している点が高く評価された。
銀賞は石原可南子さん・児玉由衣さん(名古屋大学大学院)の「雨を待ちながら」、銅賞は北田航也さん・平山徹さん・木津郁海さん(芝浦工業大学大学院)の「音と暮らす家」、U20賞は安井莉々香さん(横浜日建工科専門学校)の「人と太陽と月の家」が選出された。
今年度は新型コロナウイルスの影響により、初のオンライン開催に変更、YouTubeにてライブ配信を実施した。当日は、審査員7人が全国から提出された作品223組から受賞作品を選出し、上位10作品およびU20賞に選ばれた学生のプレゼンテーションが、Zoomウェビナーを使用して行われた。同コンテストでは、審査員の質問やアドバイスとそれに答える学生との真剣なやりとりが見どころのひとつ。今回も、画面越しに双方の思いがぶつかる場面が見られたという。審査員長は、建築家・松岡拓公雄(まつおかたくお)氏。審査員は、竹原義二氏(無有建築工房 )、横内敏人氏(横内敏人建築設計事務所)、伊礼 智氏(伊礼智設計室)、堀部安嗣氏(堀部安嗣建築設計事務所)、荻野寿也氏(荻野寿也景観設計)、堀 啓二氏(山本堀アーキテクツ)。
学生のプレゼンテーション、審査の動画はYouTubeにて視聴可能。ホームページでは、応募作品のプレゼンボード、模型写真、プレゼン動画を公開している。同コンテストは、他大学の作品やプレゼンに触れる機会がなかなか得られない建築学生に、学びの機会を提供している。
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