宮城県多賀城市の工務店produce・D(プロデュース・ディー)が独自に開発し、販売しているドラム式洗濯機などの振動や騒音を抑制する専用置台「とめーる君」の売れ行きが好調だ。同社の社長で製品の開発者でもある阿部力さんは「大手住宅会社からタイアップの打診なども受けている」と話す。
とめーる君は、メラミン化粧板のフレームと制振資材の架台で構成するもので、形状はタテ・ヨコ70cmの正方形で厚みは6cm。重さ約23kgで、洗濯機の置台(パン)の下に適用ビスで固定し、その上にパンを置く施工法で、工法も特許範囲に含まれる。阿部さんによると、市場に類似技術の競争商品がないことから、「洗濯機用置台および設置方法」として、短期間で特許取得と商標登録を実現できたという。今後は、大量生産に向け、フレームの改造も視野に入れる。
「ドラム式の洗濯機は、普及している縦型式に比べて洗浄力が高く電気代が安いといった優位性が理解されているにもかかわらず、市場シェアは30%程度にとどまっている」と阿部さん。その要因として「振動や騒音がうるさいという生活者の意識がある」と指摘し、そうした課題の解消策として、とめーる君を開発・商品化した。
同製品は、縦型および斜めドラム洗濯機の双方に適用可能で、設置することにより、特に縦揺れの振動と騒音を約50%~最大70%も抑制することが実験で証明されている。阿部さんは「共同住宅なども含めて、新築時の振動クレーム発生予防やリフォーム時の提案など、ビルダーや工務店にとっても有効なツールになる」とし、製品の普及に意欲を見せる。販売価格など製品に関する問い合わせは同社(電話022-290-5441)まで。
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