新建ハウジングが運営する工務店向けオンライスクール「チカラボ」。
そのコンテンツのなかから、田近秀敏さんに「マイスター」(講師・コンテンツ提供者)として運営いただいている「工務店を一枚岩にするチームコーチング術」という「ルーム」(連載)から、「経営陣が一枚岩になっている?「一枚岩会議」とは」という記事を抜粋して紹介します。
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<抜粋ここから>
モノリス株式会社の田近です。
前回は、チームコーチングがなぜ必要なのか?の解説でした。チームコーチングによって「チームが機能する」と、どのような変化や成果が生まれるのか?といったゴールの姿を、私自身の経験も踏まえて紹介させていただきました。社員個々人がアイディアを考えて行動できる、そのような瞬間は、すべての企業が実現できると考えています。
今回は、そのために弊社の行っているチームコーチングのかなめ「一枚岩会議」と、ユニークなこの名称がどこから来たのか?ということについてご紹介します。
キリンビールでの研修経験
「せめて幹部社員だけでも一枚岩になれたらなあ」という経営幹部の悩みを耳にします。
私たちはクライアント企業でチームコーチングを実施するときに、「一枚岩会議」(※商標登録)という呼称を使う場合があります。実はこのネーミングは、クライアント企業のトップが、私たちがリードする最初の会議を終えるときに、思わず口から出た感想の言葉をいただいたのです。その際のエピソードを紹介します。
キリンビール株式会社から営業部隊約3,500名が切り離されて、2013年1月1日、キリンビールマーケティング株式会社が設立されました(2016年にキリンビールマーケティング社は再びキリンビール株式会社に統合されています)。日本ではすでに成熟していたビールの事業であり、なおかつビールの消費量は年々減っていく傾向にあり、ビール大手4社は苦戦していました。そのなかでのビール類営業会社の起ち上げですから、リスクも大きかったはずです。
新会社の社長に内定していた植木宏氏が、私の受講生でもあった直属の部下を通して、私を会社に呼んでくれたのです。そこで翌年に新会社が設立されること、自分が初代の社長になることなどを打ち明けてくれ、相談に乗ってほしいと言われたのです。
メーカーと違い資産がないので、「利益を上げなければ、キャッシュフローを確保するために社員を解雇するしかない」という危機感を強く抱いていました。商品を製造する権限を持っているわけではなく、戦力は社員だけだと。これは工務店など住宅会社の状況ともよく似ています。
優秀な支店長育成プランが必要だった
最初に提案したのは、優秀な支社長の育成でした。
聞き取り調査をして分かったことは、業績を左右するのは支社長の能力だということだったのです。
そこで、入社以降22年間で4回の研修(計25日間)受けるというプランを提示させていただきました。その中で、優秀な支社長の中からさらに優秀な9名の統括本部長を選んでいくという、壮大な幹部育成プログラムでした。
このカリキュラムは私の自慢でもあるのですが、植木社長は手始めに現役の支社長クラスの中から40名を選んで、彼らに計8日間のトレーニングを受講させることを決断してくれたのです(ここで選ばれたメンバーの多くが現在もキリン本体でご活躍中です)。
<抜粋ここまで>
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