新建ハウジングが運営する工務店向けオンライスクール「チカラボ」。
そのコンテンツのなかから、和氣正頼さんに「マイスター」(講師・コンテンツ提供者)として運営いただいている「小さな工務店のための住宅デザイン手法」という「ルーム」(連載)から、「お客さまが喜ぶヒアリング」という記事の全文を紹介します。
スケッチも含めて、なるほど、という内容になっています。「チカラボ」で和氣さんの他の記事もぜひお読みください。
<転載ここから>
「ヒアリングってお客様の要望を聞く場でしょ」という方がいらっしゃれば、この記事で気付きがあるかもしれません。
ある実際にあったヒアリング時の話です。
若いご夫婦のお客さまが控えめに
「私たち、2階にお風呂が欲しいんですけど・・・」
そこで私
「いいですね!それなら庭に4mぐらいの背の高い木を植えましょう。ちょっと値段は高いと思いますが、お風呂から木の葉が揺れるのが見えると気持ちよさそうですよね!」
そしてそこで34秒でこのスケッチを描きました。
「どうです、こんな感じです!」
お二人の目が同時に輝きました。
こんなやりとりをしながらヒアリングは楽しく終了したのでした。
さて、私のヒアリング手法は常にこんな感じです。
全てはお客さまの言葉への反応でプランをつくっていきます。
これは、ただ注文を聞いているのではありません。
「2階にお風呂が欲しいのですね。はい承知いたしました・・・」
こんな返しでは良い家はできません。
かと言って、こちらのやりたいことを押し付けているのでもありません。
私のスタンスは、お客さまから来た「言葉」というボールをいかに美しく打ち返すかというところに賭けているのです。
その打ち返しがキマればキマるほど、もうプレゼンした時の喜びは約束されたものになるのです。
良いヒアリングなしには良いプレゼンはあり得ないということです。
ルスカデザイン
和氣正頼
https://www.ruska-design.com/
チカラボの和氣さんのルーム(連載)「小さな工務店のための住宅デザイン手法」
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