日建設計(東京都千代田区)は、同社が開発した誰でも簡単に組み立てられる木質ユニット「つな木」が、全国で初めて徳島県庁オフィス内に本格設置されたと発表した。6月28日の設置に伴い、木質ワークプレイスの試行を開始した。
同取り組みでは、徳島県庁スマート林業課プロジェクト推進室に、「つな木」で作った個人席11台、会議席1台、棚2台の計14台を設置。県庁職員と徳島県木材協同組合連合会が組み立て・設置を行った。木材は、徳島スギの60mmを約210mおよび100mm角材を約50m、合計約2m2使用。
設置後は、デザインや汎用性、利便性など、今後の改善の糧となる使用者意見が収集される一方、県庁内他部署でも使用を希望する声が上がっているという。今後は、使い勝手や木質環境による効果を検証するとともに、設置フロアの半分は従来の非木質空間で残っているため、徳島県庁の協力のもと、木質空間と非木質空間それぞれの空間のメリット・デメリットを検証し、物理的・精神的な影響などを探る実証実験を検討していく。
「つな木」は、小径の材木で簡単に組み立て・解体・移設できる木質ユニット。同社の木質・木造の開発研究を行うチームNikken Wood Labが、木材活用の促進を目的に開発したもので、角の無垢材、接合部材、移動用の車輪からなる基本ユニットは、30分程度で簡単に組み立てられるという。デスク、棚、ベンチやプランタなど、様々な用途での活用が可能。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。