岡山県西粟倉村、住友林業(住林、東京都千代田区)、三井住友信託銀行(SMTB、東京都千代田区)の3者は8月19日、「森林信託」の普及に向けた包括的連携協定を締結した。同村において、森林所有者の森林管理・施業を委託する新たな方式となる森林信託を推進することで、林業を中心とした地域振興を目指すもの。
同協定での3者の役割は、受託者として森林所有者から森林の信託を受け、名義上所有者の立場となったSMTBに対し、住友林業が林業の専門家として森林管理手法や森林管理専門会社が行う施業の効率化、木材の販売促進等について経営サポートを行う。西粟倉村は行政の立場から支援や路網、森林情報等のインフラ整備の検討等を行う。森林管理の施業は百森(岡山県西粟倉村)が行う。
西粟倉村は人口1450人の地方自治体で、独自の地域振興策である「百年の森林構想」を作成。同村の森林所有者と施業管理契約を締結することで、村自らが村内森林の施業管理を実施している。2019年には内閣府からSDGs未来都市に選定され、林業を活かした様々な地域振興策を進めている。
SMTBは独自のSDGs商品として、商事信託としての「森林信託」を今年8月1日に受託。今後、同村をはじめ、他地域においても対象森林の状況等に関する森林信託導入可能性調査等を実施した上で、市町村、森林所有者と協議を重ね、各課題に対するソリューション提供を行っていく。
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