国土交通省は7月31日、「無電柱化推進のあり方検討委員会」の今年度第2回の会合を開催した。今年度が最終年度となっている3カ年の無電柱化推進計画の次期策定に向け論点をまとめ、市街地開発事業に合わせた無電柱化についてもとりあげられた。
道路法施行規則では、市街地開発など面整備時の原則無電柱化が求められている。方向性として開発などでの無電柱化へ関係者間の合意プロセスの円滑化やコスト削減手法の検討、これまで得られた知見の地方自治体への周知に加え、許認可の機会に自治体が開発事業者などに無電柱化への指導や助言をできる体制の整備、開発事業者と電線管理者の費用負担の運用の見直しなどの検討が挙げられた。
自治体の事例として東京都と茨城県つくば市を紹介。今年、東京都は開発行為における無電柱化の技術指針を制定。さらに3000m2未満の小規模な戸建て宅地開発で無電柱化に取り組む開発事業者に助成を行う「宅地開発無電柱化パイロット事業」も行っている。宅地開発において無電柱化の設計費と工事費を助成する。1事業につき上限は1000万円で、1m当たり20万円に道路の長さをかけた金額と比較して低い方を支給する。単独地中化方式で行うことが条件となっている。つくば市は条例で無電柱化区域において、開発事業者など電線類敷設要請者による費用負担が必要となっている。
国交省では8月28日に予定されている次回会議で、次期推進計画に盛り込むべき施策項目の基本方針をとりまとめる。
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