東京都は7月30日、今年度第1回住宅政策審議会を開催。2021年度末に予定されている「東京都住宅マスタープラン」の策定に向け、災害や新型コロナウイルス感染拡大への対応などを踏まえた諮問を行った。
都内の総人口が2025年に2020年現在から16万人増の1417万人、世帯数は2035年に22万世帯増の724万世帯をピークに減少していく。また現在総世帯数に占める単身世帯数の割合は48.2%から2040年には51.2%となり、高齢単身世帯も増加の見通しとなっている。5GやIoTなど最新ICTの普及に加え、新型コロナの影響でテレワーク拡大も最近の動きとしてある。都内企業を対象に行った都の調査では3月に24.0%だった導入企業の割合は、4月には約2.6倍増の62.7%に達している。
このため諮問ではコロナ後や2040年代を見据え、新技術や多様な働き方を住宅政策にどう生かすか、増加する風水害や懸念される首都直下地震などへの災害対策などを課題として盛り込んだ。また住宅セーフティネットだけでなく高齢者などの居場所の創出、老朽マンションの対策なども指摘している。
住宅マスタープランは審議会の答申を受けて5年ごとに改定しており、現行は2016年11月の答申を受けて2016~25年度までの期間としている。都では2021年秋ごろに答申を行い、2021年度末の新マスタープラン策定を目指す。
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