リーシング・マネジメント・コンサルティング(東京都港区)はこのほど、「新型コロナによる賃貸不動産仲介会社への影響度」の調査を実施した。その結果、新型コロナが流行し始めてから数カ月の間、各仲介会社の対策が急速に進んだことにより、現状7割以上の仲介会社が何らかのIT重説ツールを備えていることがわかった。IT重説で利用しているツールとしては、「ZOOM」(22.3%)との回答が最も多く、次いで「LINE」(18.5%)、「Skype」(10.9%)となった(下グラフ)。
遠隔の内覧に利用するツールとして、最も回答が多かったのは「LINE」(31.3%)で、「写真」(20.9%)、「ZOOM」(12.8%)と続いた。こちらも重説時のツール同様、低コストで利用できるツールが圧倒的なシェアとなった。
顧客からの問い合わせ件数の変化を尋ねたところ、首都圏全エリアでは4割以上が「減った」と回答しているものの、「増えた」という回答も2割以上見られた。都心の仲介会社に限定するほど「減った」という回答が多くなった。内覧件数と申し込み件数については、どちらも首都圏全エリアでは約65%が「減った」と回答した。
ネット環境を気にする顧客が増えたかどうか尋ねたところ、首都圏全エリアでは「ネット無料にこだわる人が増えた」が23.7%、「ネットの回線速度を気にする人が増えた」が34.1%となった。
設備に対するニーズの変化としては「ネット環境(ネット無料を含む)を気にする人が増えた」(14.2%)との回答が最多。次いで「キッチンスペースを気にする人が増えた」(10.0%)、「居室に広さを求める人が増えた」(4.7%)となった。
調査期間は6月4日~18日。調査対象は、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)所在の賃貸不動産仲介店舗211社。
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