大建工業(大阪市)は、日本音響エンジニアリング(東京都墨田区)および武蔵野美術大学(東京都小平市)ソーシャルクリエイティブ研究所と、快適音空間の一般化や新規需要の創出など「豊かな音環境づくり」を目的とした共同研究を、7月から開始した。3年間を目処に活動を行う。
共同研究では、在宅勤務などにおけるリモート配信者と視聴者(受信者)双方にとっての心地よさや臨場感、伝達力などの視点から、現状の音環境の実態を計測・評価して可視化。その後、快適な音響空間を実現する「音響パッケージブース」の製品化に向けて連携を進める。
「音響パッケージブース」は、テレワークやリモート配信を快適に行うための箱型のブースで、少人数での利用を想定したもの。将来的には、様々なイベントをはじめ、会議やセミナー、学校授業なども行える比較的大型のパッケージ空間や、個人利用を目的とするモバイルスタジオなどへの展開も検討する。また、同社が2017年より販売している、国産木材を利用した木質化空間パッケージ「ウッドキューブ」のバリエーション展開に活用することも想定しているという。
3者は、これまで培ってきたそれぞれの知見やリソースを相互に活用し、コロナ禍における今だからこそ求められる豊かな音環境を生み出すための効率的な研究開発・共同実験を進めていく。
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