クリーク・アンド・リバー社(東京都港区)建築グループは7月22日、住宅事業者向けに住宅展示販売プラットフォーム「VR建築展示場(XR EXPO)」の提供を開始したと発表した。
VR(仮想現実)空間内において、住宅展示場の見学から内覧、購入までのプロセスを実際に近い状態で体験できるというもの。住宅事業者は、住宅設計から営業、販売までを全てオンラインで完結することが可能となる。同サービスでは、写真や設計図面、パースなどをもとに、高精細で精緻な3DCGデータを制作し、ウェブ上にVR物件データを展開。建築していないモデルハウスもVR空間内で建築でき、建物内を歩き回れるなど住宅展示場を実際に見学している感覚を体感することができる。遠隔地にいる複数人が同時に体験、音声で対話できるため、営業担当者と建築士、見学者が打ち合わせを行うことが可能。住宅購入を希望する顧客を誘導し、幅広い見込み客の獲得をサポートする。
同サービスを活用することで、モデルハウスの建築費用や運営コストの大幅な削減が可能。各地にある自社のモデルハウスをVR空間内でまとめて、顧客を案内するなど、効率的に営業活動を進めることができる。壁紙やキッチンなど、さまざまなパターンをシミュレーションできるため、購入後のミスマッチ解消へつなげることができるという。
近年、住宅購入において、インターネットを情報収集の第一手段とする消費者が増加しており、新型コロナの影響で今後さらにその傾向が加速していくと予想されている。住宅事業者は、緊急事態宣言による住宅展示場の自粛など、対面による営業機会が減少。非対面による営業手段の確立と収益確保のためのコスト削減が求められていることから、同社は同サービスを開発。非対面でも効率的かつ効果的な営業を可能にするサービスとして提供開始する。
同社は、12月1日のグランドオープンを目指し「VR建築展示場」内に約200棟のモデルハウスの建設を計画中。今後、1000棟超のデータを集積した日本最大の建築展示場を目指すとともに、「ニューノーマル(新常態)」における新たな住宅販売スタイルの確立と普及に向けて展開していくとしている。
7月27日、8月7日には、全国のハウスメーカーや工務店などを対象に、先着100名限定のオンラインセミナー「お客様に選ばれるための『営業戦略』と『VR建築展示場』」を開催する。費用は無料。詳細・申し込みはこちらまで。
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