LIXIL(東京都江東区)は新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ、浴室販売を強化する。テレワーク普及や外出自粛で在宅時間が増加していることから、肩湯やリラックス照明など「くつろぎ」「快適」「楽しみ」をキーワードにリフォームなどでの需要取り込みを図る。
同社では在宅時間の増加に伴い、「#おうち時間を幸せに」を全社プロモーションとして掲げ、特に毎日行われる入浴は快適に暮らすうえでの重要な要素ととらえている。健康や休息への関心が高まっているとみて、浴室商品の高機能性を訴求していく。
「くつろぎ」ではリラックスや血流に効果のある肩湯の他、天井から大粒の湯を流すオーバーヘッドシャワー、さらに肩などこった部分に上から勢いをつけた湯を当てる打たせ湯など、スパのような体験ができる設備を提案する。照明では上部に直線状に配置した、調光・調色機能のあるライン照明を用意。リラックス効果を求める夜は暖色系、仕事前の朝は白めの昼光色にといった調節ができる。足を乗せられる、緩やかな角度の背もたれなど浴槽のバリエーションも充実させた。
「快適」では浴槽の残り湯の流れでできる渦を利用し、掃除のしやすい「くるりんポイ排水口」や、汚れが付きにくく、水はけのよい床などで掃除のしやすさをアピール。保温力の高い浴槽以外に浴室全体の断熱性も高める他、換気乾燥暖房機も提案し、光熱費削減やヒートショック予防、洗濯物の乾燥などを訴求する。
「楽しみ」では32型のモニターやフルデジタルサラウンドで、浴室内で映像や音楽を楽しめる環境も作れる。また「うるつや浄水」と名付けた浄水機能付きシャワーによる美容・健康もアピールしていく。
LIXILの浴室商品部 商品市場戦略グループ グループリーダーの北村光氏は「これまで住宅設備は壊れないと交換しない傾向にあった。新型コロナの影響で家に目が向いている。毎日使う浴室による生活向上や楽しみを訴求していきたい」と説明。また工務店やリフォーム店には「ユーザーはコロナ禍でストレスをためがちになっている。生活者視点からリラックスや健康への効果を説明してほしい」とした。
LIXILでは戸建て・マンション向けのシステムバスルーム「SPAGE(スパージュ)」の生活応援キャンペーンを10月30日まで実施している。成約者全員にライン照明もしくは換気乾燥暖房機のどちらかをプレゼントする。詳細はこちら。
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