住宅業界では、新型コロナウイルスの影響により、受注棟数や売上の減少が避けられないなか、業務の効率化を図り現場の生産性を高めることで1棟あたりの利益を最大化することが喫緊の課題となっています。一方で、ICT化の進展やさまざまな技術革新により、小さなビジネスや企業が容易に活用できる便利な“テック”が、実は身近にあふれています。地域の工務店が、そうしたテックを取り入れて業務効率化と生産性向上を図ることは、多様な働き方の実現にもつながります。コロナ対策としてだけではなく、若者を呼び込みながら、コロナ後にも地域の家づくりの担い手として存在感を発揮し続けるうえでも有効です。
「コロナを乗り越えるための工務店テックセミナー」では、集客・営業からはじまり、現場の作業を含む工務店に関わるあらゆる業務のテック化について考えます。
概要・スケジュール
開催日時 | 2020年8月26日(水)13:00~17:00 オンライン開催 ※開催一週間前と前日に「視聴に関してのご案内」をメールにてお送りいたします。 |
参加費 | 5,000円(税込) |
受付・支払期限 | 8月25日(火)15時まで |
参加資格 | 新建ハウジング定期購読者 |
見逃し配信 | 公開期間:8月27日(木)15時~9月9日(水)15時まで |
01_営業系テック編
「スマホ」をメインターゲットにしたオンラインによる営業戦術は、もはや地域工務店にとっても必須。リソース(人材や資力)が限られるなか、工務店にとっての本質的な武器であるものづくりに注力するためにこそ、営業のテック化が威力を発揮します。セミナーでは、効率的な集客と潜在顧客の見込み顧客化、見込み顧客の育客、接客・打ち合わせなど、家づくりのあらゆるフェーズでオンラインによりCX(顧客体験)を高める手法を解説します。
【講師】
株式会社SOUSEI Technology 代表取締役 乃村一政 氏
02_現場系テック編
いま、家づくりの現場で「大型パネル」が注目を集めています。家づくりの一部を工業化することにより、現場での作業負担を大幅に軽減し、同時に施工精度の向上を図ろうとするものです。大工の高齢化対策や働き方改革の実現、業界への若者の入職促進などを目的に導入する工務店が増えています。セミナーでは、大型パネルを武器に、小さな工務店が非住宅分野に進出したり、大工が高性能エコハウスを手掛けたりする実際の事例についても紹介します。
【講師】
ウッドステーション 代表取締役社長 塩地博文 氏
サトウ工務店 代表取締役 佐藤高志 氏
天野保建築 専務 天野洋平 氏
03_業務系テック編
コロナ対策を踏まえたオンライン集客・接客なども含め、高いデザイン性と性能、自然な素材、外部との関係性など「工務店らしい家づくり」を貫くためにこそ、業務全体のテック化を実践している事例を紹介します。テック化の肝は、人や業務を“ぶつ切り”にせず連動させること。基幹システムのクラウド化により、営業から設計、積算、現場管理、アフター、付随する総務・経理までの流れを一元化、だれでもどこからでも情報共有できる仕組みについて解説します。
【講師】
あすなろ建築工房 代表取締役 関尾英隆 氏
04_トークセッション
講演者+三浦祐成(ファシリテーター)によるトークセッション。
講師
【01_営業系テック編】
乃村一政 氏
株式会社SOUSEI Technology 代表取締役
【プロフィール】
1976年奈良県生まれ。
高校卒業後、吉本興業で芸人活動を経て、2006年奈良県の住宅工務店に入社。54区画の街づくりの総責任者として実績を挙げる。
2010年、奈良県香芝市でSOUSEI株式会社を設立。デジタルを活用した新しい集客・接客スタイルを強みに、2年で地域ナンバーワンの工務店に成長する。2012年からIoT分野に着目し、住宅用OS「v-ex(ベックス)」の開発に着手。2014年、自身の家づくり体験をきっかけに、マイホームの情報を管理できるアプリ「 knot(ノット)」の開発に着手。
2018年8月、IT部門を分社化し、株式会社SOUSEI Technologyを設立。住宅業界に特化したスタートアップとして、住宅プラットフォームサービスを展開している。
【02_現場系テック編】
塩地博文 氏
ウッドステーション(千葉市)代表取締役社長
【プロフィール】
商社在職中に、建築素材MOISS(モイス)を開発。当初、内装材としてモイスを開発したが、耐力、防火、調湿、遮音等への潜在機能を強化する間に、重量化が進み、現場施工に課題を残す。その欠点を改善するため、大型パネルの開発を行い、前職を退職後、ウッドステーションを起業。社長に就任し、現在に至る。2019年、「木造軸組工法の受託製造 『みんなの工業化』」グッドデザイン賞を受賞。
佐藤高志 氏
サトウ工務店(新潟県三条市)代表取締役
【プロフィール】
大型パネル導入を切り口に、社員大工の労働環境改善を進め、「ホワイト工務店」化を実現。大型パネルを武器に非住宅分野への参入も推進する。大型パネルの普及を目指す、全国の工務店や大工、設計者などでつくる「みんなの会」会長。社員数5人(うち大工3人)、年間受注棟数は新築7棟、改修2棟。
天野洋平 氏
天野保建築(山梨県富士吉田市)専務
【プロフィール】
営業から設計、現場管理まで全て自身でこなし、年間新築2棟ほどを手掛ける小規模工務店。エコハウス設計の第一人者の西方里見氏(西方設計)とコラボし、大型パネルを活用しながら、高断熱高気密の高性能住宅を手掛ける。年間5棟程度までの規模拡大を目指している。新住協、みんなの会に加盟。
【03_業務系テック編】
関尾英隆 氏
あすなろ建築工房 代表取締役
【プロフィール】
1969年兵庫県西宮市生まれ。東京工業大学大学院建築学修了後、1995年より日建設計に入社。10年間勤務した後、住宅建築への憧れから2005年に沖工務店(東京都世田谷区)に転職。3年間修業を経て、2008年自ら一級建築士事務所を開設。2009年沖代表の他界を機に、沖工務店と統合する形で、あすなろ建築工房(神奈川県横浜市)を設立。現在、社員11名で年間新築8~9棟と大小リフォームを手がける。
ファシリテーター
【04_トークセッション】
三浦祐成
新建新聞社 代表取締役社長/新建ハウジング発行人
【プロフィール】
信州大学人文学部卒業後、長野市に本社を置く株式会社新建新聞社に入社。住宅専門紙「新建ハウジング」の立ち上げから記者を担当、同紙編集長を経て同社代表取締役社長。ポリシーは「変えよう!ニッポンの家づくり」。執筆や講演を通して住宅業界の変革を訴え続けている。1972年山形県生まれ。
[お問い合わせ] 新建ハウジング 0120-47-4341
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