大東建託(東京都港区)は7月9日、新型コロナウイルスによる住まいの意識変化やテレワーク実施状況の調査報告を発表した。新型コロナ問題をきっかけに郊外への引越し意向と都心への引越し意向は同じ5.3%だった。調査は大東建託賃貸未来研究所が47都道府県の人口比に合わせて回答者を割り振り、6月16~22日に実施。回答者数は2081人だった。
過去3カ月間のテレワーク実施者は21.2%。年収別に見ると200万円未満は13.6%、200万~400万円未満は20.4%、400万~600万円未満は26.6%にとどまるが、600万~800万円未満が52.1%、800万~1000万円未満は54.4%と跳ね上がる。1000万円以上は39.3%だった。
引越し意向については「コロナ前から郊外への引越しを考えていた」が9.1%、「コロナをきっかけに郊外への引越しを考えている」5.3%、「コロナ前から都心への引越しを考えていた」9.5%、「コロナをきっかけに都心への引越しを考えている」5.3%で、コロナきっかけの都心と郊外への引越し意向は全く同じとなった。大東建託では都心への引越し意向については、テレワークできても通勤を不安視する層がいるためではないかと分析している。
不動産市場予測については「これから家賃は下がると思う」55.3%、「これから不動産価格は下がると思う」69.5%、「これから郊外の人気が上がると思う」49.8%、「これから地方の人気が上がると思う」51.3%。家賃や不動産価格の低下を多くが予想した一方、郊外や地方居住の人気上昇は意見が分かれている。
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