一般社団法人全国古民家再生協会(東京都港区)はこのほど、第7回再築大賞の受賞作品を発表した。同賞は「再利用できる資材を活用し、身体・環境に配慮した長期耐用住宅」における建設事業者の技術を広く伝えることを目的に2013年から開始。全国の設計者・施工業者から作品を募集している。
古民家を改修・再築した「古民家再築部門」の大賞である「国土交通省大臣賞」には、HOME CRAFT(熊本市)の「ツグコト」が受賞した。2016年の熊本地震で損傷した古民家を再築。古民家の雰囲気をそのまま生かしつつ機能性・快適性を向上させ、永く地域で暮らしていこうという気持ちが感じられる作品。家族同士、家族と地域をつないだ素晴らしい再築として評価された。
構造材に国産材を50%以上使用した建て替え(新築)物件の「新民家部門」では、大賞である「林野庁長官賞」に畑工務店(京都府亀岡市)の「想いをつなぐ家」が受賞。築400年以上の古民家を後世に残したいという施主の思いに職人がこたえた作品。国産材にこだわり、古材や壁土なども最大限に残した。先人の知恵と快適さを融合させた、暖かで心地よい住まいを完成させている。
次回「第8回再築大賞」は、11月1日から募集を開始。2021年6月に受賞作品を発表予定。
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