京セラ(京都市伏見区)は7月1日、蓄電池を活用した再生可能エネルギー「自己託送」の実証実験を開始した。滋賀県野洲市が所有する約2000m2の敷地(滋賀県野洲市上屋1655番地)に、京セラ製太陽光発電システム約150kWを設置した「野洲上屋発電所」を建設し、発電した再生可能エネルギーを関西電力の送配電網を通して、約2km離れた京セラ滋賀野洲工場に供給する。
自己託送の実証実験では、国内初という定置型リチウムイオン蓄電池を活用することで発電インバランスを吸収し、安定した再エネ電力の供給を実現することにより送配電網への影響を排除する。さらに、工場側の需要インバランスを低減させた高精度な需給オペレーションを、京セラ東京事業所に新設した需給管理センターで実行する。
同社は今後、発電所から得られる情報をデジタルコンテンツ化し、さまざまなサービスへの活用も検討する。同実証を通し、需要拡大が予測される「自己託送」の事業モデルの確立を目指すとともに、安定的かつ適切なエネルギー需給構造の構築に寄与し、地域と連携したレジリエントで持続可能なスマートシティ、マイクログリッドの構築に取り組む。
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