国土交通省は省エネ性能を年間光熱費に換算し、物件情報サイトなどに掲載し消費者が検討できるよう6月29日、「住宅の省エネ性能の光熱費表示検討委員会」の第1回会合を開催した。光熱費に換算し、省エネ性能を分かりやすく表示することで、消費者の省エネ性能への関心を高めていく。10月にとりまとめを行う予定としている。
国交省では新築戸建て、新築マンション、賃貸住宅をサイトで物件を紹介する際に年間の光熱費を表示する方針。改正建築物省エネ法により2021年4月から300m2未満の住宅にも建築士から建築主への省エネ基準に関する説明義務が課される。このため新築戸建てと新築マンションから光熱費換算した省エネ性能を紹介していく方針。
光熱費の算出方法としては建築研究所のWEBプログラムを使い、電気・ガス・灯油の消費量に単価をかけて算出する案が示された。また、年間の光熱費換算だけでなく、省エネ性能による光熱費削減額の併記や、星の数などより分かりやすい表示とすべきかなどが議論された。
国交省では10月に内容をとりまとめ、2022年1~3月ごろに新築マンション、4~6月に新築戸建て、10~12月ごろに賃貸住宅で導入する見込みとしている。6月29日の会議ではリクルート住まいカンパニーSUUMO(スーモ)編集長の池本洋一氏が、不動産情報サイト事業者連絡協議会での検討内容を報告。新築住宅の売買仲介についての情報伝達に比べ、賃貸住宅は複雑なため、運用に時間がかかりそうであること、また賃貸住宅の場合は物件一覧画面にモデル光熱費を載せるのはなじまないのではという旨も説明した。
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