LIXILグループ(東京都江東区)はこのほど、上下水道が整備されていない地域でも利用できる開発途上国向けの手洗いツール「SATO Tap」を発表した。手頃な価格で簡単に製造・輸入ができて子どもにも使いやすく、かつ水も節約できるよう開発した。
新型コロナの感染予防には石けんを使った丁寧な手洗いが有効とされるなか、ユニセフの最新調査によると、世界人口の40%が基本的な手洗い設備が自宅になく、後発開発途上国においてはその割合が75%にのぼるという。
そこでLIXILグループは、総額約1億円(US$100万)を拠出して、開発途上国の手洗い環境を支援する。
今回発表した「SATO Tap」は、開発途上国のほとんどの家庭には水道がないものの、ペットボトルは比較的容易に手に入ることに着目。プラスチック製のコネクタにペットボトルを逆さまに装着し、ペットボトル内の水と重力を利用するしくみで、最小限の量で安定的に水を放出することができる。コネクタは、さまざまな大きさ・形状のペットボトルに合うよう設計されており、石けんホルダーも付けた。
インドを皮切りに生産を始め、2020年9月からはユニセフなどのパートナー向けに提供を開始。2021年には一般販売を始めるという。
●ニュースリリースはこちら
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。