自然電力(福岡市)はこのほど、太陽光パネル・蓄電池・最適制御システムを組み合わせた太陽光発電システム「ミニマムグリッド」のサービスを正式に提供開始した。
同サービスは、晴天時に電気を自給自足し、火力・電子力など大規模な発電所に頼る時間を減らす(ミニマムにする)というもの。電力消費量が多い時間帯に蓄電池の電気を優先的に利用し、使用電力を削減するピークカットを実施することで、電気代を抑えることができる。停電時にも電力を供給するため、エネルギー拠点として活用可能。導入施設の防災対応力を高めるだけでなく、地域コミュニティの防災用エネルギー拠点としての活用が見込まれている。
導入には「需要家が補助金等を活用して自己所有する方式」と、同社が設備設置に伴う初期投資を負担する「第三者所有・電力販売(TPO-PPA)モデルにより施設側の初期設備投資をゼロとする方式」の2種類を用意。設備導入へのハードルを軽減している。
第1号事例として、宮崎県都城市の特別養護老人ホーム施設「長遊園」にて設備導入を実施。6月に引き渡しを完了した。同施設は、2017年に台風による停電を経験したことから、同サービスを導入。災害時に停電した場合でも、冷暖房など最低限必要な設備を最短2日程度維持することができる。また、電力購入量の削減も見込まれているという。
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