パテント・リザルト(東京都文京区)はこのほど、独自に分類したハウスメーカー業界とゼネコン業界の企業を対象に、2019年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「他社牽制力ランキング2019」を発表した。
ハウスメーカー業界で2019年に引用の多かった企業の上位は、ミサワホーム、積水ハウス、大和ハウス工業の順だった。ミサワホームの最も引用された特許は「間接照明構造」に関する技術で、竹中工務店、LIXIL、旭化成ホームズの各1件、合計3件の審査過程で引用された。このほか、「洗面所の採光構造」に関する技術などが引用された件数の多い特許として挙げられた。同社の特許によって影響を受けた件数が多かった企業の上位は、旭化成ホームズ(20件)、大和ハウス工業(19件)、積水化学工業(16件)の順だった。
2位の積水ハウスの最も引用された特許は「二世帯住宅」に関する技術で、旭化成ホームズなどの計3件の審査過程で引用された。3位の大和ハウス工業の最も引用された特許は「エネルギー使用状況表示システム及びエネルギー使用状況表示方法」に関する技術で、ノーリツやパナソニックIPなどの計3件の審査過程で引用された。
ゼネコン業界で2019年に引用の多かった企業の上位は、清水建設、鹿島建設、大成建設の順だった。清水建設の最も引用された特許は、菊水化学工業と共同出願した「耐火被覆構造体」に関する技術で、シェルターの5件、三井住友建設の1件の合計6件の審査過程で引用された。このほか、「造成工事における重機の施工ナビゲーションシステム」に関する技術などが引用された件数の多い特許として挙げられた。同社の特許によって影響を受けた件数が多かった企業の上位は、竹中工務店(36件)、鹿島建設(23件)、大成建設(21件)の順だった。
2位の鹿島建設の最も引用された特許は「免振装置の交換方法」に関する技術で、前田建設工業などの計9件の審査過程で引用された。3位の大成建設の最も引用された特許は「木質耐火部材」に関する技術で、シェルターの「木製建築部材」関連特許など、計5件の審査過程で拒絶理由として引用された。
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