リラックスして過ごせるサード・プレイス(心地のよい第3の居場所)を提供し、暮らしや住まいに対する価値を共有できるオーナー(OB顧客)や潜在顧客との関係を育みたい―。
相羽建設(東京都東村山市、相羽健太郎社長)は、これまで社員寮や施主の建て替え時の仮住まいとして使用していた東村山駅近くにある鉄骨造・2階建ての自社所有の建物をリノベーションし、オーナー専用のシェアスペース「a-soko(あそこ)」として、このほどオープンした。
価値を共有する人と強くつながる
工務店の集客は量より質の時代に
相羽建設(東京都東村山市)がオープンしたシェアスペース「a-soko」は、オーナーやその知人のほか社員や協力業者、自社が開くマルシェの出店者が利用できる。オーナーやその友人・知人などに、リモートワークの拠点、商品・作品の展示・販売、お茶会・女子会といった多様な使い方ができる場所として開放する。その中で、自社の暮らしや家づくりの価値観、世界観を伝えたい考えだ。
設計は、家具デザイナーで、同社をはじめ全国の工務店と連携して大工の手仕事の魅力を伝える「わざわ座」の活動に取り組む小泉誠さん、外構は造園家の小林賢二さんが手掛けた。
社長の相羽健太郎さんは「この施設の利用者は当社のコアファンと言える。施設の雰囲気や世界観と相まって、そのコアファンから友人や知人へとにじみ出るように当社の魅力が伝われば、潜在顧客の獲得につながるはず」と説明する。利用者を限定し、“ 特別感”を醸し出しながら、暮らしや住まいへの価値観を共有できる、いわば「確度の高い」潜在顧客への効率的なアプローチを狙う。
自社の価値観や世界観を体現するスペースとしてリノベーションするため、社員とオーナーに小泉誠さんを加え、施設の活用方法やリノベの方向性などについて話し合う「清瀬会議」を設立(2018年10月)。月に数回のペースで議論を重ねた。同会議の運営を担った同社不動産事業部の遠藤誠さんは「オーナーに自分たちの施設という当事者意識を持ってもらい、居心地のいい居場所づくりのプロセスもみんなで楽しみながら、出会いやつながりも育んでほしいと思った」と振り返る。
施設名となったa-sokoは、「あそこでお茶しようよ」「いいね!あそこに集合ね」という、知る人ぞ知るオーナーたちの隠れ家的な場所になったら面白いのではないかと、小泉さんがネーミングした。
家具は「わざわ座」で統一
a-sokoは、鉄骨造・2階建てで、延べ床面積は約146㎡。利用者登録した後に配布されるALSOK社のカードキーを使って自由に出入りできる。4月にオーナーに対してSNSやダイレクトメールで告知。現在8世帯が登録し・・・・
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