「都市景観の日」実行委員会が主催する2020年度「都市景観大賞」の各賞が6月11日発表され、都市空間部門の「南町田グランベリーパーク地区」(東京都町田市)と、景観まちづくり部門の「北斎通りまちづくりの会の取り組む景観まちづくり活動」(東京都墨田区)がそれぞれ大賞(国土交通大臣賞)を受賞した。
「都市景観大賞」は、良好な景観の形成に資する普及啓発活動の一環として、1991年度から毎年度実施される表彰制度。景観に関する優れた地区・活動に対して「大賞」「優秀賞」等を授与し、更なる取り組みの契機となって良好な景観の形成が推進されることを目的に、全国に広く紹介する。
都市空間部門の大賞を受賞した「南町田グランベリーパーク地区」は、車中心の時代の機能別施設主義で出来ていた既存の駅前エリアを、新しい時代の発想で組み換え、分断していた道路を廃し、人々が集い楽しめる回遊性のある街の複合空間を魅力的に創り出したプロジェクト。自治体が主体性を発揮しつつ民間事業者と一体となって実現した総合的な取り組みである点が評価された。
景観まちづくり部門の「北斎通りまちづくりの会の取り組む景観まちづくり活動」は、地域コミュニティへの参加促進と古くからの居住者との融合をめざし、地域が有する専門性を活かした点や、将来の地域の人口減少も視野に入れ、景観を切り口に住民の「地域力」を高める当事者性が高く評価された。
なお、例年開催する「まちづくりと景観を考える全国大会」は、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止の観点から中止となった。
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