政府は12月10日未明、2012年度税制改正大綱を閣議決定した。住宅関連では、来年度創設予定の認定省エネルギー住宅に対する優遇税制が目玉。見直しが検討されていた新築住宅の固定資産税の減額措置(新築特例)は2年延長が決まったが、他の税目も含め、2014年度改正までに、住宅税制の体系と税制上支援すべき住宅への重点化などそのあり方を検討するとの方針を示した。今後は、住宅ストックの質向上に向け、より選別的な税優遇措置へのシフトが加速しそうだ。
固定資産税に関しては、小規模住宅用地の課税標準を6分の1などとする住宅用地特例は維持するとした。ただし、地価が高い都心部などの負担を軽減するための据え置き特例については、対象を段階的に縮小し、廃止するとした。
住宅関連の改正要望で盛り込まれた主な項目は以下のとおり(重複あり)。
▽認定省エネ住宅(仮称)の普及促進のための特例措置の創設(所得税、登録免許税)
▽新築住宅に係る固定資産税の減額措置の延長
▽住宅係産得税軽減措(税率税準等)
▽土地や住宅に対する不動取得税の軽減措置(税率・課税標準)の延長
▽認定長期優良住宅に対する特例措置の延長(所得税、登録免許税、不動産取得税、固定資産税)
▽住宅取得等資金に対する贈与税の非課税措置・相続時精算課税制度の特例措置の延長・拡充
▽居住用財産の買い換えなどする場合の譲渡所得の課税の特例措置の延長
▽マンション建て替え事業に係る特例措置の延長・拡充(所得税、登録免許税、法人税)
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