アキュラホーム(東京都新宿区)は5月30日、埼玉県日高市の同社技術研究所で、同社独自の15倍耐力壁の実験を実施。重機により力をかけ、8tの重量に相当する81KN(キロニュートン)まで耐えた。戸建てにおける大空間確保に活用する。
実験では木造の筋交い、鉄骨ブレース、ツーバイフォーの構造版を組み合わせたものも実験。そちらは61KNで壊れた。「15倍」の意味は、水平に力をかけ押した時、約25mm変形する時の力が約200kgの時を「1倍」と定義されており、この耐力壁の場合、約3000kg(3t)の力をかけて約25mm変形するため「15倍」となっている。実験で使った15倍耐力壁は幅91cm、高さ300cm、厚さ12cm。柱を欠き込んで挟んで合板を納めているため拘束力が強いこと、引き抜きに強い金物を使い、太く頭が大きい釘が外周2列に打たれているので、より剛性が高くなるという。
アキュラホームの宮沢俊哉社長は「15倍耐力壁を使用した住宅を、普及価格帯で提供することに意義がある」と説明。同社では4月29日に15倍耐力壁を使った「大空間の家」を発売。本体価格は30坪で1547万円(税込み)~。使用する壁量を減らし大空間の確保が容易になるという。15倍耐力壁は30坪の住宅で多くて2枚使われる。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。