国土交通省は5月29日、2018年度に設置した「建設資材物流における生産性向上及びトラックドライバーの労働時間改善に関する懇談会」の検討結果を踏まえて策定した「荷主と運送業者の協力による取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドライン 建設資材物流編」を公表した。建設資材に関わる多岐にわたる関係者が物流課題を認識し、建設資材物流の効率化に向けて取り組むことを目的に策定したもの。
同ガイドラインでは、建設資材物流の課題の特徴を整理し、主な対応策をまとめた。課題の特徴としては、工事現場において「天候や道路事情等により当初の搬入計画どおりに運用が進まなくなると、荷卸しスペースにトラックが集中し、荷卸し待ち時間が発生することがある」、「建設資材は多品種であり、かつ、邸別・部屋別など物件ごとに搬入される製品が異なるため、出荷時・納品時の作業が複雑化・長時間化しており、トラックドライバーの荷積み待ち時間につながっている」、「(これらの解決の手段として)ICTの活用があまり進んでいない」ことなどを指摘。
主な対応策としては、「前日の資材搬入の段取りをアナログな方法から、WEBクラウドを活用したデジタルな方法に移行し、円滑な情報共有を推進する」、「入出荷の検品作業等を目視から電子化することで、業務を効率化する」ことなどを挙げた。
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