LIXILグループ(東京都江東区)は5月29日、2020年3月期決算を発表した。売上高は前期比0.1%増の1兆6944億3900万円、他社の営業利益にあたる事業利益が7.5%増の585億7600万円、当期純利益は125億1800万円(前期は521億9300万円の損失)。水まわり、建材ともに増益の他、前期から海外子会社による損失が縮小し、最終損益は黒字化した。
水まわりのウォーターテクノロジー事業については、売上高が0.6%減の8285億2700万円。国内では消費増税前の第2四半期までが好調だった他、海外は為替の影響で減収も、欧州では売上高が6%増。北米では売価改善やコスト削減による増益を達成。事業利益は2.1%増の615億2400万円となった。建材などハウジングテクノロジー事業は、国内でサッシ・インテリアの新商品販売の好調やコスト削減で、売上高が0.3%増の5422億300万円、事業利益は36.5%増の282億8800万円。
2021年3月期の業績予想は新型コロナウイルス感染拡大の影響で見送った。
瀬戸欣哉社長は、緊急事態宣言下では新築よりもリフォーム分野に大きな落ち込みがあったとした上で、「今後は、リフォームビジネスのチャンス。当社にはタッチレス水栓やシャワートイレなど感染防止に効果的な商材がそろっている。また在宅勤務をサポートできるインテリア商品やリモート操作ができる宅配ボックスなど、今ある商材をうまくプロモートし、オンラインショールームを十分に活用すれば、より大きな新しいビジネスへの転換ができる。(コロナに)大きなチャンスを与えてもらった」と語った。
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