ヒューマンタッチ(東京都新宿区)が運営するヒューマンタッチ総研は5月15日、建設業界を含む最新の人材市場に関する公的データをまとめた 『ヒューマンタッチ総研~Monthly Report 2020年5月』を発表した。
厚生労働省がまとめた「2018年度職業紹介事業報告書の集計結果(速報)」および「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」に基づく有料職業紹介所とハローワークの建設技術者の転職データ比較では、建設技術者の転職チャネルの中心がハローワークから有料職業紹介所に移っていることが明らかになった。
転職者数の推移を比較すると、2014年度は有料職業紹介所が6235件、ハローワークが1万5660件とハローワークが圧倒的に多かったが、2018年度には前者が1万3650件、後者が1万836件と逆転した。また、新規求職申込件数の推移でも、ハローワークでの新規求職申込件数は2014年度の4万1217件から2018年度の3万1843件に1万件近く減少。一方、有料職業紹介所の同件数は2014年度の6万4105件から2018年度の11万5469件に増加した。
そのほか、建設業界の最新雇用関連データ(4月28日総務省・厚生労働省公表)によると、建設業の就業者数は512万人(前年同月比100.6%)、雇用者数は415万人(同100.7%)と共に増加。ハローワークにおける新規求人数は6万8055人(同94.3%)と3カ月連続で前年同月を下回った。
建設技術者数は41万人(同110.8%)と前年同月比で大幅に増加。ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は2カ月連続で低下し、前年同月より0.40ポイント低い6.11倍となった。有効求人数は前年同月比91.6%、新規求人数は同95.7%となり、ともに3カ月連続で前年を下回った。
建設技能工の雇用動向をみると、ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は前年同月比0.15ポイント低下して5.22倍となり、58カ月ぶりに前年同月を下回った。有効求人数は前年同月比90.6%、新規求人数は同95.8%となり、ともに3カ月連続で前年を下回った。
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