大和ハウス工業(大阪市)は5月14日、2020年3月期決算を発表した。売上高は前期比5.7%増の4兆3802億900万円、営業利益は2.4%増の3811億1400万円、経常利益は2.3%増の3676億6900万円、当期純利益は1.6%減の2336億300万円。減損損失170億6200万円など特別損失が73.4%増の212億7100万円を計上し、特別利益も34.7%減の32億8500万円となったことから純利益は減少。売上高、営業利益、経常利益は過去最高となった。
事業別の売上高と営業利益は下記の表の通り。物流施設など事業施設が好業績を牽引した。戸建住宅の大和ハウス単独での売上は注文で607戸減の5917戸、5.6%減の2350億円、分譲は126戸減の2066戸、13.2%減の462億円。国内は消費増税の影響で減収減益。一方で米国での住宅販売が好調で、海外戸建住宅事業は売上高が21.7%増の1439億円、営業利益は89.2%増の53億円となった。住宅ストック事業は売上高が約1割、営業利益は約2割増。マンション事業は増収減益だった。賃貸住宅事業は管理が増収となったものの、請負・分譲と開発物件売却は減収だった。全事業における海外での売上高は0.4%減の2773億円、営業利益は51.9%減の62億円。戸建住宅は増収増益だが、マンションや事業施設などが減収減益となっている。
2021年3月期予想は売上高が前期比16.7%減の3兆6500億円、営業利益は55.4%減の1700億円、経常利益は55.4%減の1640億円、当期純利益が55.1%減の1050億円。新型コロナウイルスの影響で売上高が8300億円、営業利益が1900億円のマイナスになると予測。戸建住宅は売上高-1300億円、営業利益-200億円、賃貸住宅はそれぞれ-1530億円、-410億円の影響があるとした。
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