不動産評価Webサイト「TAS-MAP」を運営するタス(東京都中央区)は4月28日、「賃貸住宅市場レポート 首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版2020年4月」を発表した。
「2019年第4四半期1都3県賃貸住宅市況図」では、上昇トレンドを示す地域が前年同期比2地域増の12地域、下降を示す地域が同4地域増の14地域となった。金融機関の貸出態度硬化により新規供給量が減少傾向にあることから、アパート系が多く供給されている東京23区の外側の区で市場好転の兆しが見られたほか、千葉県では台風被害に対する賃貸型応急住宅供与の影響で市場が一気に好転した。
「東京23区ハイクラス賃貸住宅の市場動向」では、5000円/m2月超クラスの空室率TVI(タス空室インデックス)が2019年以降、おおむね横ばい傾向。供給量の多い4000~5000円/m2月クラスは、金融機関の貸出態度硬化の影響で新規供給が減少したことから改善傾向で推移した。2019年末時点の募集期間は、5000円/m2月超クラスで2.27カ月、4000~5000円/m2月クラスで2.68カ月。賃料指数は、5000円/m2月超クラス、4000~5000円/m2月クラスともに振れ幅が大きいものの減少傾向となった。
そのほか、「2020年2月期 1都3県賃貸住宅指標」では、着工数減少の影響を受けてアパート系空室率が全域で改善傾向。マンション系空室率TVIは、供給が多い東京23区で悪化傾向となった。「2020年2月期 関西圏・中京圏・福岡県賃貸住宅指標」では、京都府のアパート系空室率TVIが2019年12月以降に悪化傾向のサイクルに入った可能性があると指摘している。
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